目次
シンスプリントとは?
シンスプリント(MTSS:内側脛骨ストレス症候群)とは、脛骨(けいこつ)と呼ばれるスネの骨の表面(前内側・後内側)に存在する骨膜の炎症により起こるケガ・痛み(スポーツ障害)を言います。
特徴
- 幅広いスポーツで見られるが、特にマラソンやランニング、ジャンプの多いスポーツ競技で起こりやすい。(陸上中・長距離、バレーボール、バスケットボールなど)
- ランニングやジャンプなどの動作を繰り返すことで起こりやすい。
- 女子アスリートや成長期の子どもに多く見られる。
- 脛骨の真ん中から足首(遠位1/3の前内側表面)かけ広範囲に痛みが起こりやすい。
- 脛骨についている長指屈筋(FDL)と呼ばれる筋肉が骨の表面(骨膜)の付着部を引っ張ることで骨膜炎(炎症)を発症する。
主な症状
- 運動時・運動後の痛み(ランニング時、ジャンプ時)
- 脛骨(すねの骨)の遠位1/3の前内側表面の痛み
シンスプリントが起きる4つの原因
原因1:扁平足(内側縦アーチの低下)
体重の分散や着地時の衝撃の吸収などの役割をもつ内側縦アーチ。一般的には「土踏まず」と呼ばれるこの内側縦アーチですが、この内側縦アーチが崩れた状態を「扁平足」と言います。アーチが崩れることで長指屈筋と呼ばれる脛骨と舟状骨をつなぐ筋肉が引き伸ばされ、脛骨の骨膜へ負荷が加わりシンスプリントが発症します。
原因2:競技特有の動作(使いすぎ)
ランニングやジャンプ時の着地時に起こる衝撃が繰り返し続くことで下腿部への負荷が加わり続けることが原因。扁平足の状態でランニングやジャンプなどの動作を行うことで通常よりさらに衝撃が加わってしまい、シンスプリントの発症リスクや重症化につながります。
原因3:骨密度の低下
骨密度が低いと着地時に起こる衝撃に対し、骨が衝撃に耐えることができずにシンスプリントや疲労骨折などの骨のケガの発症につながります。特に女性や成長期のアスリートの多くは近年、骨密度が低い傾向であるため骨密度の低下によるケガも少なく張りません。
原因4:成長期に起こる身体の変化(クラムジー現象)
成長期(特に小学高学〜中学)は骨が著しく成長する時期で身体が大きくサイズ変化します。小さかった体が大きくなることで思うように身体をコントロールすることが一時的にできなくなり、今までできていた当たり前の動きができなくなったり、ぎこちない動きをするようになります。この状態でスポーツを続けることで正しい身体の使い方ができなくなり、間違った身体の動きが身につき、ケガをしやすい身体になってしまいます。
スポーツ競技中心がきっかけで「使いすぎ・間違った身体の使い方」などがきっかけで運動機能がアンバランスに発達しケガをしやすい身体になってしまうこともあります。
身体への影響とスポーツ活動や競技復帰へのリスク
アンバランスな状態でスポーツを続けているとケガによる子どもたちの競技活動や成長や発達にさまざまな影響を与えてしまいます。
- ケガの増加・再発(繰り返すけが、長引く痛み)
- 競技の中止(練習や試合の参加中止、競技継続の困難)
- 運動機能障害(可動域制限、柔軟性低下、パフォーマンス低下)
- 成長・発達障害(姿勢不良、運動機能低下)
身体やスポーツへの影響を防ぐためにも、成長期の段階から間違った身体の使い方を改善していく必要があります。
対策
下腿部(脛骨)に痛みがある場合の対策方法についてお伝えします!
チェック方法
痛み・熱感・腫脹(腫れ)の有無
シンスプリントは脛骨の真ん中から足首にかけての前内側表面の痛みが見られます。「脛骨の真ん中から足首にかけて痛みがないか?」「左右と比べて腫れていないか?」「左右と比べて熱っぽいか?」をまずは確かめてみましょう!
HOPテスト(ジャンプテスト)
片脚立ちの状態になっていただきその場でジャンプをしてみましょう。ジャンプから着地した際に痛みがあるかを確かめます。
- 「10回連続でジャンプができるか」
- 「着地時に痛みがあるか」
いずれかで脛骨(すねの部分)に痛みが見られるようでしたら、シンスプリントの可能性が考えられます。
アライメントの確認
回内足
踵が回内足になっていないかを確かめてみましょう!肩幅くらいで立っていただき後ろから踵の部分をみていただきます。ふくらはぎに対して踵がまっすぐであれば正常ですが、ふくらはぎに対して踵がずれているような状態がみられる場合は回内足が考えられます。
knee-in toe-out(ニーイン・トゥアウト)
knee-in toe-outとは立った姿勢で体重が乗った前脚の膝(knee)が曲がった状態で内側(in)に入り、相対的につま先(toe)が外側(out)を向くことを言います。膝が内側に入るような場合は扁平足や回内足などを起こしやすくなります。まずは下記の動作を行い、膝が内側に入っていないかをチェックしてみましょう
※正常な場合と膝が内側に入ってしまった場合の違い
まずはご自身で上記のチェック方法を行い、シンスプリントの可能性がないか確認してしてみましょう!
改善方法
炎症がある場合
安静と処置
安静時痛、熱感、腫脹(腫れ)がある場合は脛骨(骨膜)に炎症を起こしている可能性があります。炎症を抑えるためにまずは「安静な時間を作ること」と「アイシングを実施し炎症を抑えるための処置」をしましょう!※ この場合は湿布や熱さまシートではなく、氷水または保冷剤などを使ってしっかりと冷やすようにしましょう!
※ 氷をタオルで握りながら、脛骨前内側部全体に直接氷を当ててアイシングを行う。
トレーニング(タオルギャザー)
扁平足を改善し、内側縦アーチを作るためのトレーニングをご紹介します。(長指屈筋の筋力強化トレーニング)下記の画像を参考に実践されてみてください。
炎症の可能性がない場合
痛みのない範囲で練習
足の様子を見ながら痛みが出ない範囲内で練習や運動を実施しましょう!※ 症状が悪化する場合はすぐに練習を中止しましょう!
まずは1週間ほど実施していただき、改善するようでしたらそのまま経過を見てみましょう。もし1週間経っても経過が変わらないもしくはさらに悪化するような状態が見られた場合はすぐにかかりつけの先生(整骨院や整形外科)に相談してみましょう!
※ あまり長く経過を見過ぎると、症状の悪化だけでなく回復までに時間を要することにもつながるので、できるだけ早く相談するようにしましょう!
けがや痛みのお悩みは当院にお任せ!!
当院では皆様のけがや痛みのお悩みに対し、以下の流れでお悩みを解決しております!
検査
超音波エコー検査
当院では超音波観察装置(エコー)を導入しております。エコーは身体の外側からだけでなく身体の内側にある骨・筋肉・靭帯などを観察することができ、より細かいケガの状態た痛みの原因をお調べすることができ、適切な処置・最善の治療方法のご提案でお悩みの症状を改善いたします!レントゲン検査ではわからない痛みの原因を見つけることができるのがエコーの最大の強みです。
超音波エコー検査による骨(脛骨)の炎症
超音波エコー機器にて可視化した脛骨の骨膜炎
フィジカルチェック
競技別、年代別で1人1人の運動能力や身体機能の検査を行い、お身体の状態を詳しくお調べいたします。主にケガが起きた原因をお調べしたり、運動やスポーツをする上で懸念されるケガを未然に防いだり、繰り返すケガに対しての再発予防などのケガをしない体つくりを目指します。
施術
物理療法(ケガの早期回復)
骨折、捻挫による靭帯損傷、打撲等の筋肉の損傷などを短期間(最短で2週間〜)で修復しケガを治すことができる治療機器、辛い痛みを瞬時に取り除くことができる治療機器など短期間で症状を改善させることができる整形外科でも取り扱ってない最新の医療設備を導入しております。最新の医療設備で1日も早いスポーツ競技復帰・日常生活復帰を目指します。
徒手療法(マッサージ、ストレッチ)
アスリハ(アスリート専用リハビリトレーニング)
当院ではケガからの競技復帰を目的としたアスリートに特化したアスレチックリハビリテーション(通称:アスリハ)を導入しております。ケガ後のリハビリや競技復帰に向けたトレーニングを行うことで、ケガをする前よりも高いコンディショニング(身体機能)を獲得することができ、ケガなくそして長く競技を続けられることが可能となります。「治療をしているが治らない」「痛みがずっと続いている」などのお悩みもお任せください北九州市の整骨院・接骨院でアスリハを導入しているのは当院だけです。
ケガこそお任せください!!
おりおスポーツ接骨院では、スポーツ中のケガや運動中の痛み、日常生活で発症する肩・腰・膝などの痛みの症状に対し、治療、運動(リハビリ・トレーニング)を行い、患者様のあらゆるお悩みの解決をサポートしております。またスポーツに特化しており、スポーツでの急なケガの応急処置から改善しないケガや痛みの治療を得意としております!スポーツのケガでお困りの際はいつでもお気軽にご相談・ご連絡ください!
【ご予約・連絡先はこちら】
下記の3つのいづれかからご連絡をお願いします!